イチ、サヨナラ負け阻む滑り込み捕球

 「レイズ3‐4ヤンキース」(25日、セントピーターズバーグ)

 レイズのエスコバルが放ったライナー性の飛球が右翼線を襲った。次の瞬間、ヤンキースのイチロー外野手(39)が滑り込んで、打球を鮮やかにグラブに収める。同点の九回1死二塁、サヨナラ負けを阻んだ好守だった。

 「ピッチャーの球筋とバッターのスイングの軌道を考えて」守備位置は定位置よりかなり前、右翼線寄りにシフトしていた。それでも強く、低い打球を捕るのは簡単ではなかったはずだが、「(ヒットなら試合が)終わる。選択肢はないから思い切って前に出ることができる。楽ですよ」と涼しげに言った。

 打撃でも2安打。複数安打は出場11試合ぶりだが、この日のハイライトは土壇場でのファインプレーに尽きた。チームは延長十一回、接戦を制して今季30勝目を手にした。

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