ダル8勝目逃すも「意味ある無失点」
「レンジャーズ3-1ロイヤルズ」(2日、アーリントン)
レンジャーズ・ダルビッシュはリズムの悪かった序盤を乗り切り、7回を無失点とした。降板直後に救援陣が同点とされて8勝目は逃したが、途中で安定感を取り戻した投球に「粘れて、意味のある無失点だった思う」と満足感をのぞかせた。
二回までは得意のスライダーが浮き、バットに当てられる。制球に慎重すぎるように見え、外れるとマウンドでいらだつ姿もあった。ただ、無死満塁を中堅手の好守備で切り抜けると「あれで乗れた。粘れば大丈夫だなと思った」と振り返った。
勝負どころは1‐0の四回2死二、三塁だ。左打者のコッタラスを追い込み、相手が緩い球に意識を置くのを見透かしたように、最後は約150キロのフォークボールを決めて空振り三振。「勝負どころで良い球がいった」と背番号11。以降のマウンドに弾みをつけ、99球の好投にまとめた。
自身の調子や相手の狙いを冷静に見極め、7試合ぶりの無失点。ワシントン監督は「戦士」との言葉を使って「良く踏ん張った」と褒めたたえた。派手な「奪三振ショー」とはひと味違う、持ち味の出た試合だった。