黒田、日本選手初の4年連続2桁勝利
「レンジャーズ0‐2ヤンキース」(25日、アーリントン)
ヤンキース・黒田が、灼熱(しゃくねつ)のデーゲームで持ち前の粘り強さを発揮した。1点を先制した直後の六回2死一、三塁。5番打者に速球を捉えられたが左直でピンチをしのぎ、7回を無失点。10勝目をつかみ取り、日本投手初の4年連続2桁勝利を達成した。
5番打者を迎える直前、マウンドでジラルディ監督から続投を告げられた。降板もあり得ただけに、右腕は「ぐっとくるものがあった。意地でも0点で抑えたいと思った」と燃えた。左翼手の捕球を確認するとガッツポーズ。「野球の神様がいたかな」と振り返った。
昨季ヤンキースに移籍し、想像以上の重圧を感じたという。だが、黒田は「重圧が良い方向にいっている。僕の投球スタイルとすごくかみ合っている」と話す。10勝はチーム最多で、防御率もア・リーグトップクラスの2・51。エース級の働きで、故障者の多いチームをけん引している。
2桁勝利の4年連続は、けがなく活躍を続けることでしか手にすることができない“勲章”。ドジャースなどで活躍した野茂も成し遂げていない快記録だ。それを38歳のシーズンで達成した黒田は「初めてというのは素直にうれしい。良い区切りになると思う」と日焼けした顔を崩した。