ダル“負けられない一戦”希望つないだ
「レンジャーズ6‐2エンゼルス」(29日、アーリントン)
レンジャーズはエンゼルス戦に6‐2で勝ち、91勝71敗で並んだレイズと30日(日本時間10月1日)にワイルドカードでのプレーオフ(PO)進出を懸けた1試合の決定戦に進んだ。先発したダルビッシュ有投手(27)は、5回2/3を4安打2失点で勝敗は付かなかった。ア・リーグ中地区2位のインディアンスはワイルドカードで、6年ぶりのPO進出。マーリンズのヘンダーソン・アルバレス投手(23)がタイガース戦で無安打無得点試合を達成した。
六回途中でマウンドを譲った悔しさはあるだろう。ただダルビッシュは、チームのプレーオフ進出に望みをつなげる最低限の仕事は果たした。重圧の掛かる試合でチームに勝利を呼び込み、「勝って良かった」と息をついた。
「自分のベストを尽くそうと思った」と言う。一回に先制のソロ本塁打を浴びたが、二回以降はチェンジアップを効果的に使い、五回まで無失点。だが、味方が逆転した直後の六回を切り抜けられなかった。
2死一塁から一回に一発を浴びたトラウトに四球。左の強打者ハミルトンを迎えた場面で交代を告げられた。マウンドを降りる際には思わずほえ、感情をあらわにした。
ワシントン監督は「私はハミルトンに敬意を持っている。(ダルビッシュとの)対戦を心配した」と説明した。負ければシーズンが終わる一戦。さらに、背番号11の状態が落ちていることへの危惧が普段より早い交代につながったのだろう。
捕手のソトは「162試合目だし、みんな最後の力を振り絞らないといけない。よく投げた」と万全ではない中で耐えた右腕を褒めた。相手を圧倒する快投ではなかったが、持てる力は出し切り、プレーオフ進出の望みを残した。