レ軍・上原、3人斬りでポストS初S
「ア・リーグ地区シリーズ・第2戦、レッドソックス7-4レイズ」(5日、ボストン)
レッドソックス(東地区)の上原浩治投手(38)はレイズ(ワイルドカード)戦で7‐4の九回から4番手で登板し、1回を投げて三者凡退、2三振でポストシーズン初セーブを挙げた。チームは2連勝でリーグ優勝決定シリーズ進出にあと1勝。田沢純一投手(27)は1回を1安打無失点。アスレチックス(西地区)はタイガース(中地区)に1‐0でサヨナラ勝ちし、1勝1敗とした。
総立ちのファンが「コージ」と連呼するなか、レッドソックスの上原が九回のマウンドを締めた。打者3人をいとも簡単に退け、チームの2連勝を呼び込んだ。
9月29日にレギュラーシーズン最終戦で投げた後は、紅白戦で調整したとはいえ実質中5日での登板だった。今季は登板間隔をあけすぎないことで好調を維持し、73試合に投げた。浮足立ちそうな今ポストシーズン初登板にも「いつも通り。自分の世界に入っている」と冷静だった。
7‐4の九回に登板し「いつも苦労する」という巧打者ジョイスを2球で追い込み、3球目の直球で空振り三振を奪った。次打者も3球三振に仕留め、最後は一ゴロ。ボール球なしの11球で三者凡退とした。
3年目のポストシーズンで初セーブを記録した。初めて出場したレンジャーズ時代の2011年は、プレーオフ3試合で3本塁打を浴び、ワールドシリーズの出場登録を外された苦い思い出もある。だが、抑えとして自信を取り戻した上原が重圧に押しつぶされることはもうない。「過去のことは忘れた。明日を見た方がいい」と、地区シリーズ突破の懸かる第3戦へ意識を向けた。