上原締めた!レ軍ア・リーグV王手
「ア・リーグ優勝決定シリーズ・第5戦、タイガース3‐4レッドソックス」(17日、デトロイト)
レッドソックス(東地区)がタイガース(中地区)を破って3勝2敗とし、6年ぶりのリーグ制覇まであと1勝とした。上原浩治投手(38)は1点リードの八回1死から4番手で登板し、1回2/3を無安打無失点、2三振でポストシーズン4セーブ目を挙げた。田沢純一投手(27)は六回途中から1回1/3を3安打1失点だった。
レッドソックスの上原は最後の打者を打ち取ると、大きく息を吐いて拳を握った。「あっぷあっぷだった。精神的にしんどいですから」との言葉に実感がこもる。八回1死から5個のアウトをもぎ取り、リーグ優勝へあと1勝と迫った。
打線は三回までにナポリの本塁打などで4点を先行したが、昨季リーグ覇者のタイガースは楽には勝たせてくれない。中盤から反撃を受け、六回途中から救援した田沢はポストシーズン初失点を喫した。1点差で上原に出番が来た。
イニング途中からの登板は、6月に抑えになったときから監督と話し合って了解し、経験している。ただ、異様な雰囲気のポストシーズンでは重圧はさらに大きくなる。
先頭のペラルタに対して珍しくボールが先行しながら、フォークボールで空振り三振。続くインファンテもフォークで空を切らせた。九回は左飛、中飛、二飛で三者凡退。27球の力投だった。
シーズン同様に体のケアとトレーニングは欠かさないが、疲労は蓄積、気力で投げ続けている。ワールドシリーズを含め、最大の残り試合は10を切った。ぎらついた目で「頑張ります」と力を込めた。