初先発マー君、被弾も3回1失点と上々
「オープン戦、フィリーズ3‐4ヤンキース」(6日、ブライトハウスフィールド)
ヤンキースの田中将大投手(25)は6日、オープン戦2度目の登板となるフィリーズ戦で初先発し、三回にソロ本塁打を浴びるなど、41球で3回2安打1奪三振1失点だった。雨の影響で予定より約1時間半遅れでの試合開始。公式戦さながらの“メジャー流”にも集中力を切らすことなく、最少失点に抑えた。
竜巻警報を聞いたのは移動中のバスの中だった。次第に強まる雨脚。「きょう(の登板)はないという話は進んでいた。でも、はっきり中止と言われるまでは気持ちを切らさないようにした」。OP戦初先発。田中将は“その時”に備えて集中力を高めていた。
開催決定権のあるフ軍の連絡を受けて球場へ向かった。豪雨、雷、竜巻警報。待機していたクラブハウスでは停電もあった。
1時間26分遅れで試合開始。異変をすぐに察知した。「自分の中でフォームにブレがあった」。球が抜けた。かと思えば、スプリットはベースの手前でバウンド。「手につきすぎていた。雨のあとというのもあった。修正したかったけどできなかった」。マウンド上で何度も指先を見た。
一回は11球で3人斬り。二回は二塁打を許すも後続を断った。三回はこの日の最速の153キロで二ゴロに打ち取るなど、2死まで奪ったが、2巡目となった1番ガルビスにカウント3‐1から148キロ直球を右中間席深くに運ばれた。
「ボール先行になってしまった原因はある。自分の課題はわかっている」
予期せぬ出来事は貴重な経験。万全な状態ではない中、通算311発のハワードやアットリーといった実績のある打者は封じた。