イチロー「うわっ」も計算の走塁
「ホワイトソックス3‐2ヤンキース」(22日、シカゴ)
3点を追う九回に代打で途中出場して右前打。ヤンキース・イチロー外野手(40)がヒヤリとしたのはその直後の走塁だ。
次打者の左飛を判断ミス。飛び出してしまい、慌てて帰塁した。腰のけがから復帰したばかりの体。「うわっ、って思った」。急ブレーキ&ターンで腰に負担がかかったが、痛みを再発させることなく、帰塁した。
無我夢中のプレー。しかし、頭の中は冷静だった。「ファースト(一塁手)に向かって走れば(セーフ)、と思った」。一塁手の前に自分の体が入れば、左翼手からの送球が接触する計算。「当たってほしかった」。滑り込むタイミングを意図的に遅らせたのも一塁手の邪魔をするためだった。
帰塁に成功したイチローは捕逸と適時打で生還。完敗ムードから一転、1点差に詰め寄る反撃のきっかけをつくった。