マー君快挙!21世紀初の11戦連続QS
「ヤンキース3‐1ツインズ」(31日、ニューヨーク)
ヤンキースの田中将大投手(25)は31日(日本時間6月1日)、ツインズ戦で8回を投げて4安打1失点(0自責)で8勝目(1敗)を挙げた。メジャーでただ一人、開幕から11試合連続でクオリティースタート(QS=6回以上3自責以下)をクリア。防御率も2・06でリーグ1位を死守した。
捕手のサインに首を振った。三回2死二、三塁。5番アレシアを2ストライクに追い込んだ田中将が選択したのはフォーシームだった。この日の最速153キロ直球が外角低めにズバリと決まる。本拠地が大きく揺れた。
「最近は左バッターの外、右バッターの内(への投球)が引っ掛けて中に行くケースが多かったんですけど、キャッチャーの構えたところに投げられた。高さも良かった」
狙って奪った3球三振。「今日のベストピッチ?」の問いかけに「そうですね」と満足そうにうなずいた。
懸命に耐えた。初回の先制点は先頭打者を三塁手の失策で出したのがきっかけ。三回の大ピンチも右翼手の落球から始まった。それでも「ミスはしたくて出るもんじゃない。そういうときこそピッチャーは踏ん張って抑えられればと思ってました」と下を向くことはなかった。
味方の拙守と拙攻。「『そこで我慢するところだろ』というのは自分の中にあった。耐えながら投げていけた」。交代が決まった直後に味方が勝ち越し。106球の力投が報われた。
8勝目はメジャー2位。リーグ1位の防御率を2・06まで向上させ、開幕からQSを継続しているのはリーグでただ一人となった。11試合連続は、自責点が公式記録となった1913年以降では球団初、メジャーでは73年のスティーブ・ロジャーズ(エクスポズ)以来、2人目の快挙。160億円右腕の球宴出場に当確ランプがともった。