マー君無援2敗目もメジャー記録王手
「ヤンキース0-8オリオールズ」(22日、ニューヨーク)
ヤンキースの田中将大投手(25)は22日(日本時間23日)、オリオールズ戦で7回6安打3失点で2敗目(11勝)。打線の援護がなく、自身の連勝は「5」で止まったが、開幕から継続しているクオリティースタート(QS、6回以上3自責以下)を「15」に伸ばし、メジャー記録まであと「1」とした。
孤立無援。二回に先制ソロを許した後は4イニングを1安打1四球と一歩も譲らず。しかし、味方打線が4安打無得点では話にならない。それでも試合後の田中将は言い訳は一切なし。「全然よくなかった」。1カ月ぶりの黒星を自身の投球内容のせいにした。
「大事なところで粘り切れなかった」。振り返ったのは最後のイニングとなった七回だ。中前打と右中間二塁打で無死二、三塁。そこから遊ゴロと中犠飛で2点を追加された。
メジャー初登板からの連続QSは1973年にスティーブ・ロジャーズ(エクスポズ)の16試合に王手をかけたが、田中将は見向きもしない。「数字はそうかもしれないですけど(点の)取られ方が悪い。1‐0で行っていれば、もっと(勝つ)チャンスがあったと思う。すごく悔しい形でマウンドを降りてしまった」。チームに勝利をもたらすことができず、自分をひたすら責めた。
そんな田中将を絶賛したのはジラルディ監督だ。「チームへの影響力は計り知れない。勝ち星だけでなく、質の高い投球によって中継ぎ陣に休養を与えている。登板日以外でも貢献している」。ここまで15試合に先発。田中将の1試合平均の中継ぎ陣の数はわずか1・7人。どんなに調子が悪くても試合を壊さない。だから、人は田中将を「エース」と呼ぶ。