「その場しのぎ」でダルビッシュ8勝目

 「レンジャーズ5‐0ツインズ」(28日、アーリントン)

 レンジャーズのダルビッシュはカットボールを軸に据えた投球で、左打者を7人(両打ちを含む)並べたツインズ打線を手玉に取った。8回を投げ、10三振を奪って無失点。不振のチームに2週間ぶりの連勝をもたらした。

 「長いイニングを健康な状態で投げることができたことが良かった」と言う。ほっとした表情を見せたのには理由があった。ここ2試合は投球フォームを崩し、計12失点を喫して連敗。この日は修正途上で迎えた登板だったからだ。

 なかなか状態に合うものが見つからない中で、選んだのは「カットを投げるのは簡単」というフォーム。六回に左の強打者マウアーを空振り三振に仕留めたのをはじめ、膝元などに鋭く食い込む球を有効に使い、本調子ではない中で失点を許さなかった。

 持ち前の器用さを生かした右腕は「その場しのぎのフォームでよく投げられたなとは思う」と冷静に振り返った。ダイナミックなマウンドとはいえないかもしれないが、3年目の確かな成長は示した。

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