和田 メジャー1勝「感慨深い」

 「カブス4‐1ロッキーズ」(28日、シカゴ)

 カブスの和田毅投手(33)がシカゴでのロッキーズ戦に先発し、7回1失点にまとめ、大リーグ3年目で待望の初勝利を挙げた。

 ついに勝った。和田の心にはさまざまな思いが去来した。7回を5安打1失点と好投。メジャー3年目、通算3試合目の登板で初勝利(1敗)を飾った。「感慨深いものがある」としんみり話した。

 序盤から速球と変化球を低めに決め、時には高めのつり球で空振りを奪うなどして相手打線を手玉に取った。

 オリオールズ入りした12年に左肘の異常を訴え、靱帯(じんたい)修復手術を受けた。本場で活躍する夢とはほど遠い日々を「投げたくても投げられなくて、家でボルティモア(オリオールズ)の試合をテレビでぼうっと見ていた」と振り返った。地道なリハビリに寄り添ってくれた家族、トレーナー、球団には「自分を支えてくれたすべての人に感謝したい」と素直な思いを口にした。

 同じ手術から復帰を目指す同僚の藤川にも勇気を与える勝利。ただ、日本で通算107勝の和田にとっては第一歩を踏み出したにすぎない。「またチャンスがもらえたら結果を残していきたい。これがスタート」と気持ちを引き締めた。

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