マー君、離脱後初投球…27日ぶり感触
右肘靱帯(じんたい)部分断裂で故障者リスト(DL)入りしているヤンキースの田中将大投手(25)が4日、離脱後初めてキャッチボールを行った。スナップスローから始め、約20メートルの距離まで伸ばして、計50球。7月8日のインディアンス戦後に右肘に痛みを訴えて以来、27日ぶりのボールの感触に「一つステップアップできてホッとしている」と笑顔を見せた。
笑顔が絶えなかった。報道陣には非公開で行われたキャッチボール。地元中継局が全米に流した映像には、満面笑みの田中将がいた。
「投げる前まではワクワクしていましたし、実際に久しぶりにボールを投げられたのでいい時間を過ごせたと思っています」
安静期間を経て、すでに肩、肘のトレーニングを開始している。内容は登板間に行ってきたメニューに近いという。
この日はコーチを相手にまずは約5メートルの距離からスナップスロー。徐々に伸ばしながら25球を投げた。さらに約20メートルの距離で25球。計50球は、「登板後翌日ぐらいの軽めのものです」と振り返るように2、3割程度の力でのものだった。
「一つステップアップできたということでホッとしている。これから投げる距離、強度が上がっていくと思いますけど今日はその第一歩」
今後は、あくまで肘の状態を見ながらではあるが、ブルペンでの投球練習、実戦形式の練習やマイナーでの登板と段階を踏んでいく。順調なら9月上旬にメジャーに復帰する可能性もある。
ただ田中将は慎重な姿勢を崩さなかった。「中途半端に戻って、また離脱というのが最悪。焦らずにしっかり治して、またいい状態で上がれるようにしたい」と話した。