和田六回までノーヒッ投 自己最多8K
「カブス2-1オリオールズ」(24日、シカゴ)
速球で何度も空振りを奪い、本拠地のファンを魅了した。カブス・和田毅投手(33)が古巣オリオールズの強力打線を相手に、一回2死走者なしで四球を与えてから七回の先頭に一発を食らうまで走者を許さない。交代の際には総立ちとなった観客の拍手を浴び「今までで一番の歓声で、逆に(古巣には)申し訳ない」と恐縮するほどだった。
ノーヒットノーランを期待させる好投だったが「自分には縁がない」と苦笑いしながら言う。圧巻は四回だ。3人でここまで計71本塁打の上位打線を3者連続三振に。2番ピアースと4番クルーズはともにボールになるような球で空を切らせ、3番ジョーンズには3球勝負。最後は145キロで仕留め「真っすぐがいっているな、と感じた」。六回にも3者連続三振を奪い、メジャー自己最多の8三振で4勝目をマークした。
オリオールズでの2年間は、左肘を手術した影響でメジャー登板なし。「全く戦力になれず、申し訳ない気持ちでいる。こういう投球ができるんだ、と思ってもらうのが今日の目標だった」と振り返る。感謝の思いを込めた、恩返しの92球だった。