青木勝ち越し口火打!ロイヤルズ王手
「ア・リーグ優勝決定シリーズ第3戦、ロイヤルズ2-1オリオールズ」(14日、カンザスシティー)
青木宣親外野手(32)の所属するロイヤルズがオリオールズに2-1で勝って3連勝とし、29年ぶりのワールドシリーズ進出まであと1勝とした。ロイヤルズは今ポストシーズン(PS)7戦全勝。青木は同点の六回に中前打を放って代走を送られた後、打線がつながり勝ち越した。ナ・リーグはジャイアンツが延長十回、5-4でカージナルスにサヨナラ勝ちし、2勝1敗とした。
仕留めるべき時に仕留めた。前日は雨天中止。だが、ロイヤルズの勢いは止まらない。1-1の同点で迎えた六回。決勝点を呼び込んだのは、青木のバットだ。
観客席から「ノリ・コール」が起きる中、89マイル(約143キロ)ツーシームをバットの芯で弾き返す。
「1、2打席はやられていたので、生かすことができた」
前の2打席はともに二ゴロ。ヤクルト時代、打率・389と打ち込んでいた元中日のチェンを3打席目で捉えると、後はもう“必勝パターン”だ。ベンチはすかさず代走ダイソンを起用。5番・バトラーの左犠飛で勝ち越すと、盤石のブルペン陣が1点を守り、無傷でWS進出へ王手をかけた。
接戦をことごとく制して今PS7連勝。青木も地区シリーズから5試合連続安打だ。打撃が上向いたのはシーズン後半から。「日本流の横から(ボールを)上げるティー(打撃)を取り入れた」。日本では定番のトス打撃を練習に導入。これが奏功して9月は打率・379と打ちまくり、この日もバットで突破口を開いた。
29年ぶりのリーグ制覇まで、あと1勝。だが、「ワールドシリーズに出て、世界一になることが目標」と、既にその視線は先を見据えている。