青木出番なしもロ軍快勝 Vへあと2勝
「ワールドシリーズ第3戦、ジャイアンツ2-3ロイヤルズ」(24日、サンフランシスコ)
ロイヤルズがジャイアンツに3-2で競り勝ち、対戦成績を2勝1敗とした。本拠地での2試合で精彩を欠いたロイヤルズの青木宣親外野手(32)は今プレーオフ初めて先発を外れ、出場機会はなかった。
勝った喜びとフィールドに立てなかったもどかしさ。勝利に沸く試合後のクラブハウスで青木は複雑な表情を見せながら、「もちろんチームに貢献したいという気持ちはあるんですけど、ここまで来たらそんなことより、とにかく優勝したい。ベンチで勝つことを祈ってました」と言った。
本拠地での第1、2戦はいずれも「2番・右翼」で出場した。しかし、7打数無安打と結果を出せず、守備でも精彩を欠いた。
この日のスタメン落ちは球場入り後、自分の目でスタメン表を確認して知った。レギュラーシーズン同様、首脳陣からはなにも説明がなかった。「試合で使われないのは一番悔しい」。試合開始後はベンチ裏でストレッチやバイクこぎ、打撃練習などで体を動かし、出番に備えた。
1点を争う展開。5人の継投で最少リードを守り切っての勝利に「こういった僅差で勝つ野球ができれば必ず結果はついてくる。本当にいい勝ち方だったと思う」と言った。
29年ぶりのワールドチャンピンまであと2勝。1勝1敗から第3戦を制したチームのV確率は66・1%だ。敵地での4、5戦目も控えに回る可能性は高い。「毎日準備だけはしようと思っています」。青木の頭の中には『貢献』の2文字しかない。