青木なにもできず…ロイヤルズ崖っぷち
「ワールドシリーズ第5戦、ジャイアンツ5-0ロイヤルズ」(26日、サンフランシスコ)
大リーグのワールドシリーズは第5戦が行われ、ジャイアンツがロイヤルズに5-0で快勝。エース左腕、マディソン・バムガーナー投手(25)の史上16度目となる無四球完封勝利で対戦成績を3勝2敗とし、2年ぶり8度目の優勝に王手をかけた。ロ軍の青木宣親外野手(32)は3戦連続で先発を外れ、八回の守備から途中出場。打席の機会はなかった。
なにもできなかった。フィールド上で仲間たちが次々と倒れていく姿をただ黙ってベンチから見ているしかなかった。
第1戦に続いて25歳の若きエースに屈した。ロ軍の4安打はいずれも単発。三塁さえ踏むことができなかった展開を青木は「(バムガーナーは)高めのボールがいいからそこをみんなファウルにしたりして、結局、追い込まれていた。仕留め切れなかったのが一つの敗因だと思う」と分析した。
2点を追う七回からは勝ちパターンで投げてきたヘレラを、八回途中からはデービスを投入したが3失点。逆転を期した継投策も完全に裏目に出た形だ。
鉄壁ブルペン陣の崩壊。八回から右翼の守備に就いていた青木は「彼らも人間。今まで何度も何度もチームに貢献してきた。彼らが打たれたらしょうがない。それぐらい信頼の厚いピッチャーです」とかばった。
2勝1敗から連敗で追い詰められた。休養日を1日挟み、戦いの舞台を再び本拠地に移して第6戦に臨む。青木は「とにかく精いっぱいやることが大切。崖っぷちの状況でも今までみんな力を出してきたわけだし、必ずやれると思う。最後まで自分たちを信じてやっていきたい」。29年ぶりの優勝を、そう簡単に諦めるわけにはいかない。