ジ軍バムガーナー 圧巻投球でMVP
「ワールドシリーズ第7戦、ロイヤルズ2-3ジャイアンツ」(29日、カンザスシティー)
ジャイアンツが青木宣親外野手(32)が所属するロイヤルズを下して4勝3敗とし、2年ぶり8度目の頂点に立った。10、12年に続き5年間で3度目のWS制覇。最優秀選手(MVP)にはシリーズ2勝1セーブのエース左腕バムガーナーが選ばれた。
力みのないフォーム、正確な制球はもちろん、落ち着き払った様子も、いつも通りだった。今シリーズで3試合、計21回を投げて17三振を奪い、四球と失点はともに1。圧巻の投球を披露したジャイアンツの大黒柱、25歳の左腕・バムガーナーは、文句なしでMVPに選ばれても「アウトを重ねることだけを考えた。効率的にアウトを取れたのが良かった」とクールに言った。
九回2死から浴びた中前打を味方がそらしても慌てない。同点の走者を三塁に置き、ペレスを三邪飛に。「きっと大きなスイングをしてくると思った。相手の積極性を利用した配球が良かったね」と、打者の特徴もきっちり把握していた。
第5戦で完封を飾ったときに117球、この日は中2日でのマウンドながら68球も投げた。「球数やイニングは気にならなかった。今は普段と同じ感じだね」とは、心憎いばかりだ。
今ポストシーズンで投じた52回2/3は史上最多に。これが3度目のWSで、通算36回を投げて防御率は0・25だ。通算イニングが25以上の中では歴代1位にランクされる。驚異的な数字を刻んだシーズンだった。