イチロー緊急スタメンも初マルチ
「フィリーズ7-3マーリンズ」(21日、フィラデルフィア)
どんな状況にも備えているはずのマーリンズ・イチローも、さすがに驚いた。試合前練習が終わったのはプレーボール50分前の午後6時15分。この時点でイチローはベンチスタートが決まっていたが、23歳の正左翼手のイエリチが練習後に腰の張りを訴えたため、「6番・左翼」で緊急発進を命じられた。
「(スタメンを言われたのは午後)6時半ぐらいでしたね。さすがに気持ちの準備はできてない状況だったけど、それでも体ができてるからなんとかなる。1番で行け、って言われたらちょっとつらいかもしれない。今日はある程度時間があったんで」
二回は左飛に倒れたが、1点を追う五回は先頭で左前打して一時は同点となるホームを踏んだ。六回も左前打で、今季14試合目で初となるマルチ安打をマークした。
味方投手陣が中盤に崩れて1点のリードを守り切れずに5連敗。18日は試合前に選手だけのミーティングも行ったが、この日もトンネルから脱出することはできなかった。
今月14、15日の試合も背中の張りで欠場しているイエリチの今後の起用については不透明。緊急発進でも結果を出すイチローの存在はチームにとって心強いに違いない。