イチロー“神様”超えにも「ないです」
「マーリンズ5-8オリオールズ」(22日、マイアミ)
マーリンズのイチロー外野手(41)はマイアミでのオリオールズ戦で2安打を記録して通算2875安打とし、ベーブ・ルースの2873安打を抜いて歴代単独42位に浮上した。ブルージェイズとマイナー契約を結んでいた川崎宗則内野手(33)は今季初めてメジャーに昇格し、本拠地トロントでのマリナーズ戦に出場した。
会心の一撃だった。2試合連続で出場機会のなかったイチローが「7番・左翼」で出場。快音を響かせたのは二回だ。フルカウントからの8球目、内角スプリットを左前へ弾き返した。
メジャー通算2874本目となるヒット。前日まで並んでいたルースを抜き去り、単独42位に浮上した。「アメリカ野球の象徴、(野球の)神様みたいな人」。試合後のクラブハウスでルースに敬意を示しながらも、自身の感情には「ごめんなさい、申し訳ないですけど、ないです」と、はっきり言った。
約100年前に活躍した伝説の打者。イチローは米野球殿堂博物館を訪れた際に、ルースが使用したバットを持たせてもらったことがあるという。
とはいえ、通算714本塁打のルースと自分との共通点は皆無とあって「ホームランバッター。安打数では比較にならないでしょ。僕とは全然タイプが違う、体形も含めて」と喜びが湧いてこない理由を説明した。
この日は九回には内野安打を放って、今季7度目の複数安打。三回の四球と合わせて3度出塁したが、チームは逆転負けで泥沼8連敗。GMからの転身で話題になったジェニングス新監督は就任から勝ち星なしの5連敗。心の底から笑える日が待ち遠しい。