岩隈8勝!3年連続2桁勝利見えた
「マリナーズ3-1エンゼルス」(16日、シアトル)
マリナーズの岩隈久志投手(34)が16日、エンゼルス戦に先発して6回を投げ、4安打1失点の好投で8勝目(4敗)を挙げた。六回にソロ本塁打を浴びた以外はほぼ危なげなく抑え無四球で今季最多の9三振を奪った。
岩隈は五回、故意に死球を与えたとして相手投手が退場になった場面を複雑な思いで見ていた。次に当てれば報復とみなされ、退場になる恐れもある。内角を攻めにくく「やりにくかった」と話す六回、積極的に踏み込むエンゼルスの上位打線をどうしのぐかがポイントだった。
先頭のマーフィーに一発を浴びて2点差とされた。球が甘く入ればやられる。背番号18は気持ちを入れ直しカルフーンを沈む球、トラウトを速球でともに二ゴロに打ち取る。最後は粘るプホルスをカーブで見逃し三振と崩れなかった。6回1失点で8勝目をつかんだ。
「しっかりと腕が振れていた」と右腕は振り返る。内角は突けまいとばかりにプホルスはベースに覆いかぶさるように構えてきた。だが、岩隈は逃げることなく自在な投球で対抗した。決め球は「相手の頭にないだろう」というカーブだった。
8月以降は6勝2敗と好調だ。残りの登板は3試合か。最後は疲れから腰に張りが出たが、次への不安は見せない。「何とかあと2つ勝てるように」。3年連続の2桁勝利が見えてきた。