マー君、痛恨被弾…開幕飾れず

 「ヤンキース3-5アストロズ」(5日、ニューヨーク)

 ヤンキースの田中将大投手(27)は2年連続の開幕投手を務めたニューヨークでのアストロズ戦で5回2/3を4安打2失点で勝敗は付かなかった。チームは3-5で敗れた。マーリンズのイチロー外野手(42)はタイガース戦の六回に代打で出場し、凡退した。6日(日本時間7日)はドジャースの前田健太投手(27)がパドレス戦に先発でデビューする。

 気温2度。ヤンキースタジアムの公式戦としては2003年以来最悪の寒さとなったマウンドで、1失点と好投していた田中が六回2死につかまった。昨季のア・リーグ新人王のコレアに、高めに浮いた2球目のスプリットを豪快に右中間席へ運ばれた。

 「膝より低めに投げたかった。完全にミスした球」。直後、この日唯一の四球を許して87球で降板した。

 チームも八回に救援陣が3点を許して開幕戦黒星スタート。2年連続で開幕投手を務めながらもチームを勝利に導けず、「1点リードした場面でマウンドを降りなければいけなかった。最後のホームランが余計だった」と悔しさをにじませた。

 それでも、強風で体感温度がマイナス3度という悪条件の中、制球の難しいスライダーを減らし、微妙に動くツーシームを多投。頭脳的な投球で三回までは無安打に抑えるなど、先発としての役割を果たした。

 「シーズンでしっかりと投げられた。90球くらい投げられたし、良かった部分は次につなげていきたい」。時折浮かべた明るい表情に確かな手応えをのぞかせた。オフに受けた右肘骨棘(こっきょく)除去手術の影響を感じさせない投球を披露。エース右腕が上々の内容でシーズンをスタートさせた。

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