イチロー語録で振り返る軌跡(上)
「パドレス6-3マーリンズ」(15日、サンディエゴ)
マーリンズのイチロー外野手が2安打を放ち、日米通算4257安打として、ピート・ローズのメジャー最多記録4256安打を上回った。日本のオリックスで1992年に1軍デビューしてから日米通算25シーズン目に打ち立てた金字塔。史上最高の安打製造機の足跡を、その言葉とともに振り返った。
◇1994年 オリックス入団3年目、振り子打法でイチローフィーバーを巻き起こし、日本球界初のシーズン200安打を達成。「(達成できて)よかったです。毎日これだけ言われると、どうしても意識してしまう」
◇2000年11月 ポスティングシステムでメジャー移籍を目指し、独占交渉権を得たマリナーズと入団合意。日本野手では初のメジャー移籍。「もちろん自信はある。そうでなければ、ここにはいない。恐らく誰よりも(自分に)期待しています」
◇2001年 メジャー新人最多のシーズン242安打を記録。ア・リーグMVP、新人王、首位打者、盗塁王などを獲得。「夢中で、とにかく夢中でやってきたという印象ですね。結果よりも自分の力が出せたかどうか、これの方が大事なんで。これはある程度達成できたということに関して、満足しています」
◇2004年5月 日米通算2000安打達成。「この日のことは引退してから楽しむべきこと。現役である限りは、過去に起きたことを懐かしんではいけない、ということをモットーにやっています」
◇同年10月 ジョージ・シスラーのメジャー記録を更新するシーズン257安打を記録。最終的に262安打をマーク。「今年の記録は(メジャー1年目の)2001年に残したものとは、全く違うと思っている。怖さを知り、それを乗り越え、技術を確立した上で残した数字は、重みが全く違いますね」
◇2008年7月 日米通算3000安打達成。「アメリカ人の中には、日本でのヒットなんか、みたいな声は絶対あると思う。申し訳ないけど、アメリカでのヒットの方が(日本より)ペースは速い。そこは誇りにしている」
◇同9月 メジャー記録に並ぶ8年連続200安打。ウイリー・キーラーが1894年から1901年にかけて達成した記録に並んだ。「しんどかった。(達成できないかもしれないという)恐怖との闘いだった。(8年連続200安打への挑戦は)まだ誰もやっていないこと。ボッグスが7年だったかな。その気持ちは誰にも分からない。僕がやらないといけないことでもある」