イチ、ローズ、張本ヒットメーカー比較
「パドレス6-3マーリンズ」(15日、サンディエゴ)
マーリンズのイチロー外野手(42)が2安打を放って日米通算4257安打とし、ピート・ローズ(レッズなど)が持つメジャー通算最多記録4256安打を超えた。日米通算での記録にはさまざまな意見はあるが、あえてローズのメジャー記録、そして日本球界最多の3085安打をマークした張本勲(東映など)のNPB記録を、各部門の記録で比較した。
【打率】
イチローの通算打率は、実働9年の日本で・353、01年から現在までのメジャーで・314。日米通算では今季が25年目で3363試合に出場し、打率・325となる。
ローズは24シーズンで3562試合に出場し、打率・303。3割をわずかに上回るアベレージだ。イチローの日米通算1万3107打数に対して、ローズは1万4053打数と、900打数以上多い。
張本は実働23年で2752試合に出場し、9666打数3085安打、打率・319の記録を残している。70年に記録した打率・3834は、1986年に阪神・バースの・389に抜かれるまで日本最高打率だった。
ただイチローはオリックスで94年に・385、メジャー移籍前年となる00年に・387をマーク。張本を上回り、日本歴代2、3位を記録している。
ちなみにローズのシーズン最高打率は69年の・348。対してイチローのメジャー最高打率は、メジャー最多記録のシーズン262安打をマークした04年の・372で、メジャーでのキャリアハイでもローズを上回っている。
また1試合あたりの安打数を比較すると、イチローは日米通算で1・266本、ローズは1・195本、張本は1・121本。イチローは日米が誇るヒットメーカーを上回っている。
【本塁打&打点】
この部門では、1番を打つことが多かったイチロー、ローズに対し、中軸を担った張本に分がある。通算504本塁打は日本歴代7位。ローズは160本、イチローは日米通算231本(日本118本、メジャー113本)と、大きな差がある。
打点も張本が1676、ローズが1314、イチローが1275と差は歴然だ。
【盗塁】
この部門ではイチローが日米通算で703盗塁(日本199、メジャー504)と、2人を圧倒している。
一方でヘッドスライディングするシーンが印象的なローズは198盗塁にとどまる。驚くのは張本が319盗塁と、ローズを大きく上回っていること。日本歴代でも25位の数字。巧打に長打力もあり、足も使えた万能選手だった。