イチロー24年連続弾 生涯初の代打弾で今季1号「ほっとした」
「マーリンズ3-4フィリーズ」(6日、マイアミ)
10試合ぶりに先発を外れたマーリンズのイチロー外野手(42)は、八回に代打で右越えに今季1号2ランを放ってメジャー1年目から16年連続となる本塁打をマークした。代打本塁打は日米を通じて初めて。代打後は右翼を守って九回は左飛に倒れ、2打数1安打2打点だった。
生涯初めて経験した1本は、3点を追う八回、無死二塁の場面で飛び出した。代打で登場したイチローがカウント2-1からの4球目、落ち切らなかったスプリットにバット一閃。高く舞い上がった打球はぐんぐん伸び、右翼フェンスの向こうにある自軍ブルペンに吸い込まれた。
「バントも、進塁打も考えた。でも、3点差だからどうかなあ、と。ヒットはもちろん考える。でも、あれ(本塁打)だけは考えなかった」
狙わずして打った、自身初の代打本塁打。軽やかな足取りでダイヤモンドを回る背番号「51」を、地元ファンが総立ちで称えた。
シーズン24試合を残しての今季第1号。イチローは、5月に生涯初本塁打を放ったメッツの43歳右腕・コローンの名前を自ら切り出し、「コローンが1で僕が0でしたから。1本は打ちたいなと思っていた。いやー、ほっとしました」と振り返った。
この1本で、オリックス時代の93年から日米含めて24年連続で本塁打を記録した。「いや、それは1(本)ですから、ちょっと恥ずかしいかな」。新たな偉業にも苦笑いを浮かべるばかりだった。