マー君14勝目スルリ 7回4安打1失点も…九回に悪夢のサヨナラ負け
「レッドソックス7-5ヤンキース」(15日、ボストン)
九回裏に5点を奪われる衝撃のサヨナラ負けでヤンキース・田中の14勝目はするりと逃げていった。首位相手の大事な4連戦で先陣を切り、7回4安打1失点と役目を果たしただけに「切り替えてやっていくしかない。変わらずにやっていくだけ」と無念さを押し殺した。
投球は安定していた。スライダー、スプリットを打ち気をそそるゾーンから巧みに変化させた。奪三振0は楽天時代を含め、日米通算249試合目で初の珍記録。とはいえ、21個のうち15個のアウトを内野ゴロで稼いでおり、まともなスイングはさせなかった。
最大のヤマ場は4-0の三回、1死満塁で3番・オルティスと相対した場面だった。「点を取られたくないのは当たり前」と気持ちで抑えにいく。犠飛にはなったが、ここも低めのスプリットで芯を外した。
これで防御率は2・97。ア・リーグでただ一人3点台を下回り、トップに立った。それでも気にするのは自身の記録よりもチームのこと。プレーオフの望みがある限り、最後までエースとして力を尽くす。