カブス、死闘制し108年ぶり世界一 “ヤギの呪い”解けた!
「ワールドシリーズ・第7戦、インディアンス7-8カブス」(2日、クリーブランド)
カブスがインディアンスに延長十回、8-7で競り勝ち、対戦成績4勝3敗で1908年以来、108年ぶり3度目の制覇を果たした。これほどの期間、栄冠から遠ざかったのは大リーグ史上最長。カブスは45年にもワールドシリーズに出場したが、本拠地シカゴの球場からペットのヤギを連れたファンを退去させ、その男性に「カブスは二度と勝てない」と宣言されてから敗北。それ以降はワールドシリーズ出場からも遠ざかっていた。
108年ぶりの歓喜の瞬間がついに訪れた。4時間28分の死闘を制し、喜びを爆発させた。マウンド付近にできた歓喜の輪。北米スポーツ史上最長のブランクとなる107年間“V逸”という暗黒の歴史が解かれた。
延長戦に決着をつけたのは、MVPに輝いたゾブリストの一打だった。1死一、二塁から「高めに来た球をきっちりたたきつけられた」。三塁手の脇を痛烈に襲った打球が左翼線を抜け、勝ち越しの適時二塁打となった。
2006年から14年まで、ゾブリストをレイズで指導したマドン監督。「彼のように献身的な働きができる選手がチームにいてくれて、本当に幸運だよ」と“秘蔵っ子”の活躍を手放しで称賛した。
71年前に、リグリーフィールドにヤギを連れたファンを追い返したことからかかったとされる“ヤギの呪い”。その呪いを解くべく2年前に招聘(しょうへい)されたマドン監督も、劇的な優勝に「(優勝できて)心の重荷が下りた。呪いは信じるに値しない」と重圧から解き放たれた安堵(あんど)の笑みを浮かべた。