ヤンキースの田中将大投手（２８）が１４日、日本投手初の３年連続開幕投手を務めることが決まった。ジラルディ監督から指名された。過去２年間は果たせなかった開幕戦勝利に向けて、１５日にフロリダ州タンパでキャンプインし、調整を進めていく。

　キャンプイン前日の記者会見に臨んだジラルディ監督は、田中を３年連続の開幕投手に指名した。これまで「自分がやるんだという気持ちしかない」と言い切っていた右腕。日本投手で３度は野茂英雄に次いで２人目、連続では野茂を上回って単独最多となる大役が正式決定した。

　過去、日本勢では野茂が０３年に完封勝利を挙げるなど２勝１敗、黒田博樹はドジャース時代の０９年に開幕戦の勝利投手となっている。田中は、過去２年の開幕戦で０勝１敗。初めて任された１５年はブルージェイズを相手に４回５失点で黒星を喫した。フォームが乱れて三回に５点を奪われ「期待に応えられなかったのが悔しい」と振り返っている。

　昨季はアストロズとの開幕戦が悪天候で翌日に順延され、スライド登板した。気温２度の寒さの中、六回途中まで２失点で粘ったが、同点で降板して勝敗は付かず、チームは敗れた。レイズとぶつかる今季は「三度目の正直」を目指す。

　昨季は３１試合に先発し、自己最多の１４勝。ほぼシーズンを通して先発ローテーションを守り、投手陣の柱としての地位を固めた。「フルシーズンを戦うのが最低限。なおかつ結果を求められる」と話していたエースが、開幕から名門チームをけん引する。