青木「自分が一番びっくりした」侍ジャパン合流直前の試合で頭部近くに死球

帰国直前の試合で快音を響かせた青木(撮影・小林信行)
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 「アストロズ春季キャンプ」(26日、キシミー)

 アストロズの青木宣親外野手(35)はブレーブスとのオープン戦に「1番・中堅」で出場し、2打数1安打2四死球、1得点だった。侍ジャパン唯一の大リーガーは帰国前最後の試合を終え、「いい状態で日本に戻れる」と手応えを口にした。

 炎天下のフィールドが一瞬にして凍りついた。六回2死一塁の場面で迎えた第4打席。中継ぎ左腕のフリーマンが投じた初球、91マイル(146キロ)の速球が青木の頭部を襲った。

 とっさに首を引っ込めながら背中を向け、直撃を避けたが、そのままバランスを崩して打席内で倒れた。どよめくスタンド。三塁側ベンチからヒンチ監督とトレーナーが飛び出した。青木によると、ボールはユニホームの右肩部とヘルメットの耳の部分をかすめた感触があったという。

 「自分が一番びっくりしました。まさか、最後の打席があんな感じになるとは思いませんでした。良かったですね、もろにパチッと当たらなくて」

 ジャイアンツ時代の15年に頭部に死球を受け、脳震とうの後遺症に苦しんだ経験があるが、「大丈夫、大丈夫」と青木。代走を送られた後、戻ったベンチの中で見せた笑顔がすべてを物語っていた。

 オープン戦初戦となった前日のタイガース戦は「1番・左翼」で出場し、4打数2安打。順調な調整ぶりをうかがわせた。

 この日も初回にメジャー通算47勝でWBCコロンビア代表の右腕、テラーンに対し、快音を響かせた。1ボールからの2球目、やや内寄りの140キロツーシームを鮮やかなラインドライブで中前へ。「甘い球をしっかりミートすることができている。割といい状態。ボールも見えている」。後続の死球で二塁に進むと、ベース上で敵軍二塁手のフィリップスと会話。メジャー6年目の貫録を見せた。

 守備でも手応えをつかんだ。右中間と前後、3つの飛球を無難に処理し、「うまく動けている。守備での距離感も日に日によくなっている。いい状態で日本に戻れると思います」と話した。

 27日にフロリダを発ち、28日に日本到着。代表には2日に合流し、3日の練習試合に出場する予定だ。「やっと帰れますね。時差調整は大変なのかなとは思いますけど、帰ってなるべく早く体調を整えて初戦に合わせたい」。

 侍ジャパン最年長選手。1番打者としても期待されている青木は「いつもどおりやっていけばいい。特別なにかをするわけじゃなくて、いつもどおりの自分のプレーを心掛けていきたい」と自分に言い聞かせるように話した。

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