マーリンズ・田沢「まだまだこれから」 開幕3度目の登板で初の無失点
「メッツ2-5マーリンズ」(9日、ニューヨーク)
マーリンズの田沢純一投手(30)が9日(日本時間10日)、メッツ戦の七回に3番手で登板し、1回無安打無失点。開幕3度目のマウンドで、初めて完璧なピッチングを披露した。
過去2試合の登板はいずれも1失点。首脳陣を安心させるためにも結果を残したい田沢が本来の投球を見せた。
先頭レイエスには150キロ直球でファウル、140キロのスプリットで空振りを奪って追い込み、3球目、高めの150キロ直球で二ゴロ。続くカブレラは1ストライクから148キロ直球で中飛。最後は3番セスペデスをフルカウントから外角低めに落とす138キロスプリットで右飛に打ち取った。
「3人で終われたし、無失点というのはよかったかなと思います」。
投球を振り返る田沢の表情に安ど感が漂う。直球とスプリットのコンビネーションで高低をうまく使った配球には「キャッチャーがうまくリードしてくれたかなと思います」と相棒を立てることも忘れなかった。
反省点は最後の打者、セスペデスに粘られたこと。カウント1-2と追い込んだ後、勝負球をファウルにされ、フルカウントに持ち込まれた。「いいバッターなんで、スリー・ツーカウントになると不利になったりする。もう少し前(に打ち取って)の方がよかった」。3つ目のアウトを取った後、首をひねり、渋い表情を見せた理由がここにある。
とはいえ、いずれも過去の対戦打率3割を超える3人を斬った意味は大きい。「この3人にはいいイメージがなかったので、そういう状況で抑えられたのはよかったと思います」。11日はホーム開幕戦。「まだまだこれからかなと思います」。移籍1年目の新天地。地元ファンの前で名刺代わりの快投を披露するつもりだ。