イチロー感無量 王氏の3000安打祝福映像に「温かみがにじみ出ている」
「マーリンズ10-3パイレーツ」(30日、マイアミ)
マーリンズのイチロー外野手(43)は六回に代打で途中出場し、四球だった。4月は19試合(先発3試合)に出場し、月間打率・148(27打数4安打)。チームは、ボアが4号2ランを含む4安打6打点と大活躍し、連敗を4で止めた。
イチローがセンターバックスクリーンに向かって深々と頭を下げた。試合前に行われたメジャー通算3000安打達成のセレモニー。大画面に映し出されたのは、06年の第1回ワールドベースボールクラシック(WBC)で監督と選手として世界の頂点に立った、ソフトバンクの王貞治球団会長だった。
「イチロー君、メジャーリーグでの3000本安打おめでとう。日本人として大いに誇りに思っています。好きな野球、もっともっとやって1本でも多くヒットを打って下さい」。
じっと画面を見つめたイチローは「いや、もう、王監督が、あんなところでねぇ、姿を拝見できるとは思ってなかったので、まあ、一番驚きましたね」と感無量。時間にして18秒。心のこもったメッセージに「王監督はやさしい、というか、厳しい方ですけど、すごい、こう、温かみがある。それがにじみ出ている。感激しますよね」と続けた。
球団からはサプライズのギフトがあった。01年4月2日のメジャー初安打から昨年8月7日の同3000安打まで、全打席の写真をジグソーパズルのように組み合わせたパネルを贈られた。縦122センチ・横259センチ、重さ約50キロの大作。黒い布が取り除かれ、作品を目にした瞬間、満面笑みを浮かべたイチローは「あれを置ける家を買わなきゃいけないですね」とジョークを飛ばしていた。