マー君復活!ダルと投げ合い8回0封 初の直接対決で両者譲らず
「ヤンキース2-1レンジャーズ」(23日、ニューヨーク)
ヤンキースの田中将大投手(28)とレンジャーズのダルビッシュ有投手(30)がニューヨークのヤンキースタジアムで先発登板し、メジャーで初めて対決した。雨で1時間42分開始が遅れた試合は白熱した投手戦となり、ともに勝敗こそ付かなかったが、田中が8回を無失点で9奪三振、ダルビッシュは7回を無失点で10奪三振だった。試合は2-1でヤンキースがサヨナラ勝ちした。
尊敬する2学年上の先輩と互角に渡り合った。田中が注目の日本人エース対決で八回まで無失点。「相手がダルさんというのは頭にあったけど、試合に入れば対戦するのは打者。一球一球しっかりと意思を持って投げられた」。白星は逃しても言葉の端々に手応えがにじんだ。
プロ自己ワーストの6連敗中。直球は最速96マイル(約154キロ)で、高めのつり球で何度も空振りを奪う。鋭い腕の振りからのスプリット、カットボールも切れ、9奪三振で三塁も踏ませず復調をアピールした。
三回無死一、二塁では9番ガロを空振り三振とすると、続く秋信守をスプリットで三ゴロ併殺打に仕留めた。バックの好守を引き出したテンポの良さは「(カウントを)優位に進められたことが、投球全体でいいリズムになっていったかなと思う」と分析した。
四~七回は完璧に抑えた。意識する相手との投げ合いでも打者に集中した。「全神経を自然と持っていけた。一回一回、一人一人を積み重ねていった結果」と言うエースを、ジラルディ監督は「今季一番の投球だった」とたたえた。