今季限りで退任のマーリンズ球団社長「イチローの野球愛は比類がない」オーナー交代なければ契約延長明言
大リーグ機構(MLB)のオーナー会議で元ヤンキースのデレク・ジーター氏らのグループへの球団売却が承認されたマーリンズのデービッド・サムソン球団社長(49)が28日(同29日)、本拠地のマーリンズ・パークで記者会見を行った。
02年のジェフリー・ロリア氏による球団買収に伴い、球団社長に就任して16年。来月1日の公式戦最終戦をもって退任することを明かしたサムソン氏は感謝の意とともに03年のワールドシリーズ制覇など、これまでの道のりを思い返しながら「信じがたい素晴らしいことがたくさんありました」としみじみ話した。
会見後にはイチロー外野手(43)についても言及した。この日のブレーブス戦では六回に代打最多安打記録に王手をかける27本目のヒットを放ち、日米通算24年連続盗塁となる二盗も記録した。15年1月に同選手と契約した際には来日して東京で行われた入団会見に同席し、昨季シーズン中には「メジャー史の中で3本の指に入る選手」と話すなど、敬愛の気持ちを抱く同氏は「彼と契約できたことをとても誇りに思っています」。
この日の会見前にはクラブハウスであいさつしたことを明かし、「彼の準備、試合でのパフォーマンス、球場外でのコミュニティー活動を見れば、彼がいかに野球を愛しているかが分かる。彼の野球愛は比類がない。メジャー通算3千安打達成の瞬間に立ち会うことができたし、彼の人生の一部を垣間見ることもできた。このような機会が訪れるとは想像すらできなかった素晴らしいものだった」と話した。
過去2年はいずれも公式戦終了後の総括会見でイチローの契約更新を発表してきたサムソン氏。来季の契約も球団に選択権があるが、「私には分からない。新しいオーナーの考え方次第」とする一方で「私だったら自分がどうすべきか分かっている」と、オーナー交代がなければ、来季もイチローと契約を結んでいたことを明かした。