ヤンキース地区S突破 采配ミス連敗…田中の快投で流れ変え3連勝

 「ア・リーグ地区シリーズ・第5戦、インディアンス2-5ヤンキース」(11日、クリーブランド)

 ア・リーグ第5戦は田中将大投手(29)のヤンキース(ワイルドカード)が敵地クリーブランドでインディアンス(中地区)を5-2で破り、2連敗後の3連勝で5年ぶりの突破を決めた。13日からのリーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)でアストロズ(西地区)と対戦する。ナの第4戦はナショナルズ(東地区)がカブス(中地区)に快勝し、2勝2敗のタイに戻した。

 試合終了の瞬間、満員の敵地が静まりかえった。ヤンキースは2連敗からの3連勝で5年ぶりに地区シリーズを突破。ジラルディ監督は田中ら立役者の名を挙げ「選手の闘争心がシリーズの流れを変えた」と安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

 試合前まで今シリーズ1安打だった不振の3番グリゴリアスが一回に先制ソロを放つと、三回にも2打席連続の2ランを放った。好投手クルバーを早々と攻略し「チームが一つになっている」と胸を張った。

 打線は3-2の九回にガードナーの適時打などで決定的な2点を加えた。投手陣は五回途中からロバートソン、抑えのチャプマンが無安打に。昨季リーグ覇者の夢を打ち砕いた。

 指揮官が「台無しにした」と認める采配ミスで第2戦を落とし、一時ムードは最悪だった。だが、第3戦の田中の快投を機に流れは一変した。この日は一回からブルペンで待機していた田中は「これまでと違って少なくとも自分が貢献できた。一番うれしい」と逆転で果たした自身初のリーグ優勝決定シリーズ進出の余韻に浸った。

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