マー君ひやり、打球直撃も6回2失点の力投 チームは1点差負け
「ア・リーグ優勝決定シリーズ第1戦、アストロズ2-1ヤンキース」(13日・ヒューストン)
ヤンキースの田中将大投手(28)が敵地ミニッツメイド・パークで先発し、6回4安打2失点。粘りの投球で試合を作ったが、打線の援護なく、負け投手となった。チームは7回戦制のシリーズ初戦を落とした。
崖っぷちのチームを7回無失点の快投で救った8日のインディンアンス戦から中4日、大事なシリーズ初戦のマウンドを託された田中は三回まで無安打無失点の快投を披露した。
背負った走者は初回の先頭打者への四球だけ。わずか39球の省エネピッチング。4日前にインディアンス打線を手玉に取ったスプリットはわずか8球。最速153キロの速球と打者の手元で鋭く変化するスライダーを駆使して強力打線を封じた。
両軍無得点の均衡が破られたのは四回だ。1死からアルトゥーベに二塁内野安打を許した後に二盗を決められる。続く4番コレアにカウント2-1から高めに浮いたスライダーを左前適時打。2死二塁から元DeNAのグリエルには中前打を浴びて2点目を失った。本塁のベースカバーに走った際には叫び声を上げて悔しさをあらわにした。
敵地が凍りついたのは六回だ。先頭レディックの痛烈なライナー性の打球を左脚に受けた。落ちたボールを素早いフィールディングで処理してアウト。ベンチから慌てて飛び出したジラルディ監督やトレーナーらが心配する中、投球練習で2球投げた後、うなずきながら続投の意思を見せると、敵地ファンから大きな拍手が起こった。
2点ビハインドの六回を投げ終えたところで交代。1四球、3奪三振、89球の力投だった。
チームは2点ビハインドの九回2死からバードのソロ本塁打で1点差に詰め寄ったが、あと1本が出なかった。
アストロズの先発、エース左腕のカイケルは7回4安打無失点、1四球10奪三振。2点リードの五回に無死一、二塁のピンチも粘りの投球と左翼手の本塁好返球でスコアボードに0を並べた。