大谷、フリー初登板「しっかり投げられた」 滑るメジャー球に苦戦も安打性ゼロ!

 「エンゼルス春季キャンプ」(17日、テンピ)

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が17日(日本時間18日)、フリー打撃に初めて登板し、マイナー選手相手に変化球も交えて30球を投げた。延べ7人の打者にヒット性の当たりを許さず、2奪三振2四球。課題と収穫があったことを口にしながら「確認できたのはすごく良かった」と振り返った。

 力の差は歴然だった。24歳の左打者と23歳の右打者のマイナー選手2人と計7打席の対戦。空振りこそ1球だけだったが、見逃しストライクを7つ取り、安打性の打球はゼロ。バットに当てられた8球はすべて力のない飛球とファウルだった。

 実戦の球数を想定し、15球を投げたところで休憩を入れるメジャー式。メジャーの場合は日本と違い、フリー打撃でもストライク、ボールをカウントするが、いきなり2者連続見逃し三振を奪うなど同世代の打者を圧倒した。ただ一方で全30球中14球がボールと、滑りやすいメジャー球とアリゾナ特有の乾燥した気候の影響か、制球に苦しみ、抜ける球に悔しい表情も見せた。

 とはいえ、この日が入団後初の対打者のマウンド。「しっかり投げられたというのが一番良かった」、「いいボールと悪いボール。いい感覚のところもありましたし、そういうのを確認できたのはすごく良かった。いい練習ができた」と練習後、肩肘にアイシングしながら収穫を口にした。

 この日はフリー打撃に登板したのは大谷だけ。他の投手陣より早いのは日本ハム時代のスケジュールを参考にしたからだ。ソーシア監督は「投手の準備を優先している。先発は打者よりも時間が必要ですから」と説明した。

 18日は室内で他の先発陣と異なるメニューで調整する予定。早ければ週明けのフリー打撃で打者として自軍の投手と対戦する。慎重に段階を踏みながら二刀流を作り上げていく。

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