イチロー、超美技に2安打 44歳現役最年長も攻守に存在感
「マリナーズ5ー6インディアンス」(31日、シアトル)
マリナーズのイチロー外野手(44)がインディアンス戦に「9番・左翼」でフル出場し、三回に二塁内野安打で今季初安打を放つなど4打数2安打。本塁打性の当たりを好捕して攻守で活躍するなど存在感を発揮した。ドジャースの前田健太投手(29)はジャイアンツ戦に先発し、5回無失点10奪三振の好投で今季初勝利。カブスのダルビッシュ有投手(31)はマーリンズ戦で移籍後初先発したが、五回途中5失点と崩れた。
イチローが攻守で魅了した。まず三回、左翼フェンス際であわや本塁打という飛球を好捕。「(壁に)登ろうかどうか迷うところ。その判断と、あとはジャンプのタイミング」と説明した超美技に、地元ファンは大喜びだった。
「言うほど難しいプレーじゃない。でも(シーズンの)早い段階であの打球を打ってくれたのは助かりましたね。やっぱり守備も(周囲への)印象がある。その意味では大きかった」。開幕直前まで右ふくらはぎの張りで故障者リスト入りの可能性があったとは思えない44歳の現役最年長野手の動き、言葉だ。
今季初安打は直後の三回の二塁内野安打でマークした。今季の所属先決定は3月までずれ込んだだけに「この1本があるかどうか、ずっと分からないままこの冬を過ごしてきた。その意味で重い1本になりましたね」と感慨を込めた。
七回にはメジャー屈指の救援左腕ミラーから左前打。大リーグ通算3082安打とし、19世紀に主に内野手で活躍したキャップ・アンソンを抜いて歴代21位とした。「毎日こうやって(本拠地の)セーフコ・フィールドでプレーできることがうれしくて、そんなことはどうでもいい」とさわやかに言った。