大谷「耐える投球が必要だった」逆転呼び込む圧巻12者連続斬り
「エンゼルス5-2レイズ」(20日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手(23)が移籍後自己最長の7回2/3を投げて6安打2失点で4勝目(1敗)を挙げた。球数は移籍後最多の110球で9奪三振1四球。防御率は3・25。
圧巻の投球は、三回、先頭の9番打者に先制ソロを許した後だ。続くメジャー11年目のベテラン、スパンをスプリットで空振り三振に仕留めると、六回、最後の打者をスプリットで斬るまで12打者連続でアウト。イニングを締めるごとに激しくグラブを叩きながらマウンドを降りる気迫を見せた大谷は「逆転されるまでは耐えるピッチングが必要でしたし、勝つために全力で攻めていく、メリハリはあったと思います」と振り返った。
その力投に応えるかのようにチームは四回に逆転に成功すると、五回にも追加点。ノーヒットながら四球や失策に盗塁を絡めて進塁打や犠飛で3点を奪う攻撃で大谷を援護した。
過去6試合の登板の最多投球数は98だったが、この日は七回を終えた時点で99球。それでもベンチが動かなかった。七回1死一、二塁のピンチを無失点で切り抜けた場面を振り返り、「しっかりと最後まで投げれたのはよかった。今後そういう場面が来た時に行く(続投)機会につながるんじゃないかなと思います」と話した。
降板は3点リードの八回1死一塁の場面。走者を残してマウンドを降りたが、「今日はいい流れで降りれました。内容は別として勝てる確率の高い降り方かなと思いました」と大谷。地元ファンが総立ちになって送った拍手と歓声に対し、控えめだったが初めて帽子を取ってこたえてみせた。
今季はここまで7試合に登板し、自身は4勝だが、チームは6試合で勝っている。チームの連敗を5で止めた右腕は「結果的に勝てばオーケーかなと思ってますし、直接、勝ちがつかなくても勝てるチャンスをつくるのも仕事かなと思ってるので、そこはすごく大事かなと思っています」と胸を張った。