大谷、右肘じん帯損傷で前半戦絶望か GM「3週間ノースロー」打者専念も否定
エンゼルスの大谷翔平投手(23)が右肘の内側側副じん帯の損傷のため、10日間の故障者リストに入った。球団が8日(日本時間9日)、発表した。
この日の午後、緊急電話会見を行ったエンゼルスのエプラーGMによると、大谷が右肘に異変を訴えたのは前回登板となった6日(同7日)のロイヤルズ戦で降板した後。降板理由は4月中旬に発症した右手中指のマメだったが、「降板後にマメの部分を乾燥させ、アドレナリンが収まった後、(大谷が)右肘が張ってきたと言ってきた」(同GM)という。
球団関係者によると、6日の試合後、チームは次カードの遠征地ミネアポリスへ移動したが、大谷は医師の診断を受けるために帯同せず。7日(同8日)に検査を受けた結果、右肘の内側側副じん帯の損傷が判明。けがの程度は「グレード2」だったという。
同GMは今後について「48から72時間は安定にし、その後は強化トレーニングや回復に向けてのプログラムを始める」。ただし、投球開始時期については「今後3週間は投げさせずに様子を見る」とし、打者に専念させる考えについても「彼が指名打者だけの選手であれば、出場できるかもしれないが、そういう形では起用したくない。スイングの仕方によって(患部を悪化させる)リスクの可能性が高まるかもしれない。それを回避するためにもまずは3週間、様子を見て次のことを考えていきたい」と、早期復帰を否定した。
医師の診断結果を受け、大谷は保存療法として血液から採取した血小板を注入するPRP(多血小板血しょう)注射を受けた。手術の必要性について同GMは「医師からそのような意見は出ていない」とした。
今季の大谷はここまで投手として中6日を基本に9試合に登板し、4勝1敗、防御率3・10。打者としては34試合(代打4試合)に出場し、打率・289、6本塁打、20打点をマークしている。