大谷「フォームを見直すことも必要」右肘故障再発防止へ
「エンゼルス1-3アストロズ」(20日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手(24)は「5番・指名打者」で出場し、3打数無安打3三振。15年サイ・ヤング賞左腕のカイケルに今季4度目となる1試合3三振を喫し、打率を・277とした。後半戦初戦でチームは七回2死までノーヒットに抑えられるなど、2安打で1点を奪うのがやっとの状態で勝率は5割となった。
前日19日に右肘の内側側副靭帯の検査後に投球を再開した大谷は、この日も試合前のフィールドでキャッチボールを行った。水原通訳を相手に約15分、20メートルの距離からセットポジションを交えて50球あまりを投げた。
6月6日のロイヤルズ戦に登板したが、四回で降板。直接の原因は右手中指のマメだったが、降板後に右肘に張りを感じ、精密検査の結果、靭帯にグレード2の損傷が見つかった。患部に幹細胞とPRP(多血小板血しょう)の注射を打ち、経過を見るためにノースローを継続。「個人的には投げられた(という感覚があった)ので、若干もどかしさはありました」。キャッチボールを再開できたことには「すごいうれしい」、「一つ前に進んだのはいいこと」と率直な気持ちを言葉にした。
損傷が見つかった直後には靭帯再建手術、通称トミー・ジョン手術が大きな話題になった。しかし、大谷の頭の中には「手術」の二文字はまったくなかったようで「ほんとにマスコミの方の憶測というか、そこの部分に尽きるかなと思います」と、苦笑いで振り返った。
大切なのは故障を再発させないこと。大谷は「それはずっとやってきてることではあると思うので、継続する部分もそうですし、フォームをもちろん見直すことも必要かなとは思います。どこが原因なのかははっきりすれば苦労はしないと思うんですけど、必要であればそこ(フォーム改造)をやるべきかなとは思っているので、可能性があるところをしっかりつぶしていくというのは大事かなとは思います」と話した。
復帰に向けての考え方はソーシア監督やエプラーGMと同じ。「まったく問題がない場合のプランと、少し(問題が)ある場合では全然違うので、1日1日確認しながらやるんじゃないかなと思います」と大谷。今季中の登板については「そこを目指してやりたいなとは思っています。そこに向けてしっかりいいステップを踏めればと思います」と話した。