大谷、自己最多タイ22号 日本ハム時代の同僚マーティン撃ちV弾
「エンゼルス3-2レンジャーズ」(26日、アナハイム)
右肘手術の発表から一夜明けたエンゼルス・大谷翔平投手(24)が「4番・指名打者」で出場。同点の八回に日本ハム時代の同僚だったクリス・マーティン投手(32)から決勝の22号ソロを放つなど、4打数2安打2打点でチームの3連勝に貢献した。22本塁打は日本ハム時代の2016年に並ぶ自己最多タイ記録となった。
強烈な流し打ち。左翼手が懸命に伸ばしたグラブの上を越えた打球が、フェンス上部に当たって敵軍ブルペンに落ちた。チームを3連勝に導く決勝アーチ。「最後の最後でいいところで打ててよかった」。二塁ベースの手前まで全力疾走した大谷が充実感いっぱいの表情を見せた。
同点の八回で迎えた第4打席。マウンド上には昨季まで2年間、日本ハムでチームメートだった右腕のマーティンがいた。
「場面も場面でしたし、一緒に戦ってきた選手なんで打ちたいなという気持ちは、当然、他の投手よりかは強いかなとは思う」
カウント2-2からの6球目、外角154キロ直球を逃さなかった。4月11日の試合では一塁けん制で刺された“因縁”の相手。「改めていい投手だなとは思いました。最後はたまたま甘いところに来た」。敬意をもって対戦を振り返る姿勢はこの日も変わらなかった。
シーズン22本目の本塁打。2年前の自己最多記録に並んだが「場所も相手も違うので全然違うような感じです」と、特別な感情は見せない。
1点を追う四回無死二塁の好機には左腕から右前同点打。10試合ぶり22度目のマルチ安打をマークし「本当にたくさん勉強できてるんで、今日はいい方向に出る打席が多かった」と満足感を漂わせた。
前日に球団から10月第1週に右肘靭帯の再建手術を受けると発表された。「特にきょうはどうだっていうのはなかったですね」。平常心で臨んだ試合で最高の結果を出し「常に前日の課題を翌日にクリアできるようにやっている。確実にレベルアップはできてるかなとは思ってます」と言った。
メジャー1年目は残り3試合。新人王の声が日ごとに大きくなる中、大谷は先を見据えて前に進み続ける。