米野球殿堂4人選出 リベラが史上初の満票 元楽天ジョーンズは来年以降に持ち越し
米国野球殿堂は22日(日本時間23日)、2019年の殿堂入り選手を発表し、ヤンキース一筋で19年間プレーし、メジャー歴代最多652セーブのマリアノ・リベラ氏、マリナーズ一筋18年で主に指名打者として通算2247安打などを記録したエドガー・マルティネス氏、サイ・ヤング賞2回で17年に飛行機事故で40歳の若さで他界したロイ・ハラデー氏、通算270勝のマイク・ムシーナ氏の4人が選出された。有資格1年目のリベラ氏は史上初の得票率100%を記録。マルティネス氏は有資格最終年となる10年目でうれしい選出となった。
パナマ出身のリベラ氏はヤンキースの守護神として5度のワールドチャンピオンを経験するなど、ジーター氏らと黄金期を作り上げた。配球のほぼ100%がカットボールで打者の手元で小さく鋭く変化する軌道は、打者が球種を分かっていてもとらえらない魔球として恐れられた。リーグ全体で永久欠番となっているジャッキー・ロビンソンの「42」を背負った選手としても知られている。
メジャー通算成績は1115試合、82勝60敗652セーブ、防御率2・21。1283回2/3を投げて1173三振を奪った。最多セーブ3回、球宴13回。
マルティネス氏はメジャー18年で2055試合、打率・312(7213打数2247安打)、309本塁打、1261打点。首位打者2回、打点王1回、球宴7回。メジャーを代表する指名打者でもあり、ア・リーグの最優秀指名打者に与えられる賞は「エドガー・マルティネス賞」と呼ばれている。
故ハラデー氏はブルージェイズとフィリーズでプレーし、通算416登板、203勝105敗、防御率3・38。03年に22勝、10年に21勝で最多勝&サイ・ヤング賞。2年前の11月に自ら操縦する小型飛行機の墜落事故で他界し、米国内に大きなショックを与えた。
ムシーナ氏はオリオールズで10年、ヤンキースで8年プレーし、ナックルカーブを武器に17年連続2桁勝利を含む通算270勝をマーク。現役最終年の08年は20勝9敗、防御率3・37の成績を残しながら引退を決断した。
殿堂入りは大リーグに10年以上在籍し、引退から5年が経過した選手が資格を有する。投票は全米野球記者協会(BBWAA)在籍10年以上の記者によって行われ、75%以上の得票率が必要。得票率が5%未満の場合は翌年の資格を失う。
各氏の得票率は以下のとおり。リベラ氏100%(425票)、ハラデー氏とマルティネス氏85・4%(363票)、ムシーナ氏76・7%(326票)。
13、14年に楽天でプレーしたアンドリュー・ジョーンズ氏は7・5%(32票)、独立リーグ、四国アイランドリーグプラスの高知でプレーしたマニー・ラミレス氏は22・8%(97票)。現役時代に禁止薬物使用の疑惑のあったロジャー・クレメンス、バリー・ボンズ、サミー・ソーサの3氏はそれぞれ59・5%(253票)、59・1%(251票)、8・5%(36票)だった。