イチロー、OP戦ゴロアウトなしの“珍事” 「今は“野球をする身体”を作る時」

練習の合間にファンにサインするイチロー(撮影・小林信行)
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 「マリナーズ春季キャンプ」(2月28日、ピオリア)

 マリナーズのイチロー外野手(45)は予定通りホワイトソックスとのオープン戦でベンチに入らず、午前に行われた約1時間半の練習で調整した。

 ウォームアップ、キャッチボールの後、守備練習では右翼に入って本塁へ返球するなど軽快に動いた。

 フリー打撃では32スイングで6本の柵越え。キャンプ初日から両膝を深く曲げて重心を下げる、過去にない打撃フォームに取り組んでいるが、この日は膝の曲げ方を浅くするなど、よりよい打撃感覚をつかむために微調整する様子がうかがえた。

 ここまでオープン戦出場4試合で8打数1安打、1四球、打率・125。296日ぶりの実戦となった2月22日のアスレチックス戦で三回に右前へ2点適時打を放ったが、その後は7打席連続(四球含む)で快音がない。安打と四球を除いた7打席の凡打の内訳は空振り三振3、飛球4。わずか9打席だが、ゴロ打球が全くないのはメジャー19年目で初の珍事。打球に角度をつけるスイングへの意識が見える。

 ベテランの調整を見守るレイカー打撃コーチは、イチローがバットを折られながらも右前に落としたヒットを「良い打者は凡打のような当たりでもヒットにする。投手の狙い通りの投球をしっかり打ち返していた。体の体調管理はファンタスティックだ。どの選手よりもいい状態を保っている」と評価。今後の課題について「今は“野球をする身体”を作る時。フィールドに出て実戦の感覚を取り戻さなければいけない」と話した。

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