イチロー、引退の決断は「キャンプ終盤」「後悔などあろうはずはない」
米大リーグ・マリナーズのイチロー外野手(45)=本名鈴木一朗=が21日、都内ホテルで引退会見を開いた。
この日、東京ドームで行われたアスレチックス戦には9番右翼で出場。試合後、球団を通じて引退を正式発表し、イチローは「私は日本とアメリカにおいて、野球の中で多くの夢をかなえてきました」「日本とアメリカのファン両方に、そして、私を支えてくれた全ての人に感謝します」などとコメントした。
会見では引退決断のタイミングや理由について、「キャンプ終盤ですね。日本に戻ってくる何日前ですかね。何日前かお伝えできないが、終盤に入ったとき。もともと日本でプレーするところまでが契約上の予定ということもあったが、キャンプ終盤でも結果が出せず、それを覆すことができなかった」と振り返った。
後悔はないか問われ、「今日のあの球場での出来事、あんなもの見せられたら、後悔などあろうはずがありません。もっとできたことはあるが、結果を残すために、人より頑張ったとは言えないが、自分なりに頑張ったとは言える。これを重ねてきて、重ねることでしか、後悔を生まないということはできないと思います」と語った。
子供たちへのメッセージを問われ、「苦手だなあ。野球だけじゃなくていい。夢中になれることを見つければエネルギーを注げる。そういうものを早く見つけてほしい。それが見つかれば、自分の前に立ちはだかる壁に向かっていける。いろんなことにトライして、自分に向くか向かないかより、好きな物を見つけてほしい」とうなずいた。
冒頭では200人超の報道陣を前に、「こんなにいる?びっくりする。遅い時間にお集まりいただきありがとうございます」と笑顔。続けて「今日のゲームを最後に日本で9年、アメリカで19年に突入したところでしたが、現役生活に終止符を打ち、引退することになりました。最後にこのユニホームを着て、この日を迎えられて幸せに感じています。28年を振り返るにはあまりにも長い時間だった。ひとつひとつ振り返ることは難しいこともあり、応援していただいた方々への感謝の思い、球団関係者、チームメートに感謝を申し上げて、皆様からの質問があれば、できる限り、おこたえしたい」と語った。