イチローと一問一答「最低50歳までと思っていたが有言不実行の男になってしまった」
「アスレチックス4-5マリナーズ」(21日、東京ドーム)
マリナーズのイチロー外野手(45)が21日、現役引退を発表した。同日行われた東京ドームでの、アスレチックスとの開幕第2戦でも前日に続き「9番・右翼」で先発したイチロー。日米両球界で記録と記憶に残る活躍を演じた大選手のラストプレー。一つの歴史が終わった。引退会見は次の通り。
(会見冒頭、自ら切り出し)
「こんなにいるの!?びっくりするわ(笑)そうですか。いや、この遅い時間にお集まりいただいてありがとうございます。きょうのゲームを最後に日本で9年、アメリカで19年目に突入したところだったんですが、現役生活に終止符を打ち、引退することとなりました。最後にこのユニホームを着て、この日を迎えられたことを幸せに感じています」
-引退を決断したタイミング、理由は?
「キャンプ終盤ですね。もともと日本でプレーするところまでが契約上の予定でもあったんですけども、キャンプ終盤でも結果が出せずに、それを覆すことができなかったということですね」
-決断に後悔は?
「きょうのあの球場での出来事。あんなものを見せられたら後悔などあろうはずがありません」
-一番印象に残っているシーンは?
「いろんな記録に立ち向かってきたんですけど、そういうものは大したことではない。きょうの瞬間を体験すると小さく見えてしまうんですよね。記録はいずれ誰かが抜いていくと思う。去年の5月からシーズン最後の日まで、あの日々はひょっとしたら誰にもできないことかもしれないという誇りを生んだと思います」
-最低50歳までは現役と言っていた。日本に戻ってのプレーはなかったか?
「なかったですね」
-それはどうしてか?
「それはここでは言えないな~。確かに50歳まで、最低50歳までと思っていたんですが、それは叶わずで、有言不実行の男になってしまったんですけど。それを言ってこなかったら、ここまでできなかったのかなと思います。言葉にすること、難しいけど言葉にすることは目標に近づく一つの方法ではないかなと思います」