“元”イチロー米到着 「お疲れさま」に何度も会釈
マリナーズで現役引退を表明したイチロー元選手(45)が22日、成田空港から本拠地のシアトルに到着した。また、イチロー元選手の父・鈴木宣之さん(76)が愛知県豊山町で取材に応じ、28年間の現役生活を終えた息子にねぎらいの言葉を贈り、当日は号泣したことを明かした。
宣之さんは妻の淑江さんらと共に東京ドームで息子の凱旋試合を観戦。万雷の拍手と歓声に包まれたイチローの最後の試合を同じ空間で共有した。あふれ出る涙をこらえきれなかったそうで「周囲をはばからず…ハンカチじゃおさまらないぐらい。バスタオルが欲しいぐらいだった」と振り返った。
親子鷹として幼少期からイチローを指導し、プロ入り後も球場に日参し『チチロー』というニックネームもついた宣之さん。「感情が腹の底から湧いてきて、少年時代からのことがワーッと思い浮かんできました。40年以上前から一緒にやってきて、ここまで来たかと」と共に過ごした年月を思い起こし、感慨にふけった。引退は試合前にイチローの妻・弓子さんから伝えられたという。
日本で9年、米国で19年という現役生活を送った息子に贈ったのは「功成り名遂げて身退くは天の道」という老子の言葉。息子の決断をしっかりと受け止め「自然体をいつまでも忘れないでほしい。これからは将来ある子どもたちのために尽力してほしい」と願った。