マー君“4度目の正直”で開幕戦初星 5回2/3を2失点「いい一日だった」
「ヤンキース7-2オリオールズ」(28日、ニューヨーク)
米大リーグは全30球団が各地で米国での初戦に臨み、ヤンキースの田中将大投手(30)が野茂英雄を上回る日本投手最多の4度目の開幕投手を務め、5回2/3を2失点で勝利投手になった。開幕戦勝利は自身初。マリナーズの菊池雄星投手(27)が29日(日本時間30日)に米国初登板、カブスのダルビッシュ有投手(32)とドジャースの前田健太投手(30)は30日に今季初登板に臨む。
独特の重圧がかかるマウンドで好投した。田中はエースのセベリーノの故障による大役の指名に応え「しっかり試合をつくることができたし、チームも勝ったし、いい一日だったと言える」と息をついた。
一回に2安打を許すが「僕だけじゃない。みんな緊張している。受け入れて、じゃあそこからどうするんだ、ということが大事」と言う通り、二回の3者連続三振など立て直した。四回、内野安打に失策が絡んで失点、六回も守備のミスで失点したが、大きく崩れなかった。球数を抑える方針の下、83球でも役目は果たし「『やったー』とかはない。特別なという感じはない」との言葉にも貫禄を漂わせた。
前回開幕投手を務めた2017年、好不調の波が激しく自己最多の12敗を喫した。課題を克服しようと模索する中で、精神面をコントロールするすべを身に付けた。「その経験があったから去年もあったし、この開幕戦の先発につながった」
メジャー6年目の今季、自身初のワールドシリーズ制覇へ好スタートを切った。ブーン監督は「感情を制御していたし、球の切れも制球も良かった」とねぎらった。