菊池雄星 昨季王者相手に好投もメジャー初勝利ならず 抑えが九回に逆転被弾
「マリナーズ6-7レッドソックス」(29日、シアトル)
マリナーズの菊池雄星投手(27)が昨季のワールドチャンピオン、レッドソックス戦に先発し、6回4安打3失点(自責2)、無四球、5奪三振。メジャー初勝利の権利を持って降板したが、抑えのストリックランドが2点リードの九回に逆転弾を浴びて勝ち星は消えた。
本拠地での米国初登板。注目の初回は先頭ベニンテンディを140キロスタイダーで空振り三振に仕留めると、昨季首位打者&MVPのベッツと同打点王マルティネスをいずれも151キロ速球で右飛に打ち取る。11球で3人を片付けた。
左腕の好投に応えるかのようにマリナーズはその裏の攻撃でスミスが自身初の先頭弾、さらにサンタナにもソロ弾が飛び出し、2点を先制した。サンタナは開幕4戦目で早くも3本塁打10打点と当たっている。
メジャー初被弾は二回だ。4番ボガーツに対し、ワンボールからストライクを取りに行った真ん中146キロを左翼へ運ばれた。しかし、そこから崩れることなく、2者連続三振。7番トラビスにはカウント2-2と追い込みながら外角151キロを右前へ運ばれたが、ブラッドリーを137キロスライダーで空振り三振に斬り、流れを取り戻した。
二回に女房役のナルバエズがチーム3本目となるソロ弾を放ち、リードを再び、2点にした三回は三者凡退。四回は3、4、5番を10球で料理。第1打席で一発を許したボガーツにはキャンプ中から磨いてきたチェンジアップで遊ゴロに仕留めた。
四回の攻撃で3点を加え、リードを5点に広げた五回は遊撃失策と右前打無死一、三塁のピンチ。ブラッドリーの遊ゴロ併殺の間に1点を許したが、最後は9番バスケスをツーボールから150キロ直球で二飛。イニングを締めた直後、グラブを何度も叩いて感情を見せた。
6-2の六回は2死から主砲のマルティネスに被弾した。初球、低めの151キロを完璧にとらえられ、センターバックスクリーンへ運ばれ、3点差に詰め寄られたが、4番ボガーツにはカウント2-2からワンバウンドになる138キロスライダーで空振り三振を奪い、渾身のガッツポーズ。
メジャー初登板となった21日の東京ドームでのアスレチックス戦は4回2/3、91球を投げて4安打2失点(自責1)で勝敗つかず。この日は強力打線相手にクオリティースタート(6回以上、自責3以下)を記録し、先発の仕事を果たしたが、2点リードの九回に抑えが炎上し、メジャー初星は消えた。