快投2勝目の雄星に松ヤニ使用疑惑 敵地中継局「大した問題じゃない」
「ヤンキース1-10マリナーズ」(8日、ニューヨーク)
マリナーズの菊池雄星投手(27)がメジャー自己最長の7回2/3を投げ、3安打1失点で2勝目を挙げた。同最多の106球の力投で1四球、3奪三振。4月20日のエンゼルス戦以来の勝ち星で防御率も3・54に下げた。
六回1死まで無安打無失点の快投。敵地に不穏な空気が漂ったのは八回だ。自己最長となるマウンドに立った菊池の顔を地元中継局イエスネットワークがクローズアップした。実況のマイケル・ケイはSNS上で同投手の帽子のつばに松ヤニと思われる異物が付着していると話題になっていると紹介。視聴者に分かりやすくするためにスローモーションの映像を用いて帽子のつばにこげ茶色の異物がついていることを指摘した。
シアトル・タイムズのライアン・デビッシュ記者のツイッターによると、観客席からファンの一人が審判に向かって「帽子をチェックしろ」と叫んだというが、実況席のケイは「多くの投手がそうしているし、打者もそんなに気にはしていない。握りが悪いとボールはどこかへ行ってしまいますから」と説明。「ヤンキースには素晴らしい映像室がある。われわれが知っているということは彼らもすでに知っているということ。試合中に審判に確認するように抗議しないのは大した問題ではないからです」と続けた。
さらにケイは「松ヤニに関する完璧なたとえ話」として、昔のヤンキース対マリナーズ戦であった実話を紹介。ヤンキースのオーナー、ジョージ・スタインブレナー氏が試合中にオーナー室からマリナーズのベンチに電話をかけ、ルー・ピネラ監督に「投手が松ヤニを使っているぞ」と抗議したところ、「知ってるさ。それを言うならここにいる全員がズルをしていることになるよ」と返されたと話し、解説者と二人で笑い合っていた。