大谷 今季総括で「悔しい」8度 来季の二刀流復活へ「勝ち取りたい」
13日に左膝の二分膝蓋(しつがい)骨の手術を受け、残り15試合の欠場が決まっているエンゼルスの大谷翔平投手(25)が24日、本拠地で会見した。術後の経過報告と指名打者専任で臨んだメジャー2年目を総括。不本意な成績に終わった悔しさを口にする一方、来季の二刀流復活に意欲を見せた。
「悔しい」という言葉を8度、口にした。昨年10月に右肘手術を受け、5月から打者専任で臨んだメジャー2年目。日米7年で最多の425打席に立ち、同最多の110安打をマーク。6月13日のレイズ戦ではメジャー史上初めて日本人でサイクル安打を達成した。しかし、プレーオフ進出に向けて勝負どころの7月後半にチームとともに失速した。
「全体を通して、なかなか思い通りにいかない試合が多かったので、今までで一番悔しいシーズンだった」
打率、打点、盗塁で昨季を上回ったが、持ち味の本塁打や長打率などは減少。「その数字に対して満足感が少ないというのは、一ついいことじゃないかなと思う。そういう気持ちがあれば、まだまだうまくなれる可能性がある」。時折、笑顔を見せながら、心の底から湧き上がる向上心を前向きに捉えた。
実はリハビリ期間中の2月以降、左膝の不規則な痛みに苦しんでいた。先天的に膝の皿の部分が二つに分かれた二分膝蓋骨。プレーオフが完全消滅した後の13日に球団の勧めで皿の一部を除去する手術を受けた。打撃や走塁に影響を与えていたことを明かしながらも「誰しも痛みを抱えてやっていると思うので、そこは特に何も言い訳にはならない」と言い切った。
術後の経過は良好で近日中にキャッチボールを開始。球団は既に来季の起用法として「週1回の先発投手と同4回の指名打者」の構想を公表している。「僕自身は出られると思っているし、そう進んでいくために頑張りたい。もう一回、そこを勝ち取りにいきたい」。みんなの夢でもある二刀流の復活へ。大谷が万全を期す。